新銀行東京と東京都の関係

地方自治体には「公金収納取扱機関」制度があり、取り扱う公金の預貯金や運用、収入として入ってくる税金や保育料、保険料などを指定した金融機関に一元的に管理を依頼する制度となっています。もちろん東京都でも同様の制度を導入していますが、なぜか東京都が多額の出資をしている新銀行東京は公金収納取扱機関とはなっていません。

公金収納取扱機関になっていないということは、いわゆる「口座振替」が行えないということなのです。税金や保育料、各種使用料は指定された口座から自動的に引き落とされることが多くなっていますが、新銀行東京の口座からは口座振替が行えないのです。日常的な決済や支払いに使えないということでは、個人顧客がなかなか集まってきません。

でも、東京都と新銀行東京は、本来の銀行設立の目的であった「中小企業への融資」「中小企業の経営支援」の面において、連携した商品を販売しています。特に新銀行東京が扱っている中小建設業者向けの商品、「公共工事代金債権信託」では、東京都との連携により中小建設企業の支援につながる政策を行っています。

この信託制度では、もともと中小建設企業が東京都から請け負った工事等のうち、材料費として必要な前払い金を除いた部分の費用を「信託債権元本」として扱い、この権利を投資家に販売して利益を得ることで、工事が完了するまでに企業の資金がショートしないように投資家から得た資金が供給されるシステムとなっています。このような仕組みは東京都と新銀行東京との連携がなければ生まれなかったでしょう。